くまのプーさんはディズニーオリジナルのお話ではなく、原作が存在します。
原作は1926年、A.A.ミルン（A. A. Milne）によって「クマのプーさん」が発表されたのが始まりです。
挿絵はE・H・シェパード（E.H.Shepard）が描きました。
この挿絵のプーさんたちのことを「クラシック・プー」と言います。
「プーさんって書いてあるけど、なんだかディズニーのプーさんと違うなあ。」と思ったことはありませんか？
それは原作の挿絵のプーさんがモチーフなのです。

お話の中に出てくるクリストファー・ロビンは、ミルンの息子と同じ名前です。
クリストファーは１歳のお誕生日にテディベアを買ってもらいました。
このテディベアは「エドワード」と名づけられてそれはそれはかわいがられました。
いつも一緒にいた２人を見て、ミルンは物語を考えついたのです。

「エドワード」は後に「ウィニー・ザ・プー」と改められました。
「ウィニー」とは、当時ロンドンの動物園にいた人気のクマの名前です。
そして「プー」にはいくつかの説が存在するそうです。
一番有力なのは、クリストファーがお気に入りだった白鳥の名前。
他には、
一緒にいた女の子がクマのにおいを嫌って「プー」と言い、クリストファーがそれをまねしたという説。
ミルンが物語の中で「ハエが飛んできて、鼻の先にとまるとプーと口で吹飛ばさなければならなかったから、そこでプーという名前がついたんだって。」と書いていることから「プー」になったという説。
があるようです。

「プーさん」の語源がはっきりしていないなんておもしろいですね。

クリストファー・ロビンが買ってもらったプーさんやその仲間たち。
実物はどんなものか見てみたくないですか？
実は今でもニューヨークにプーさんたちはいるんです。

（左から）カンガ、ティガー、プー、ピグレット、イーヨーです。
（ルーはクリストファーがなくしちゃったそうです（ToT））
これらのテディベアはニューヨーク公共図書館に展示されています。
ディズニーのキャラクターとあまりに違うのでびっくりしました？

お話のプーさんはこのテディベアがモデルですが、原作の挿絵のプーさんのモデルは挿絵を描いたシェパードの息子が持っていたテディベアだそうです。
（だからこのプーさんと全然違うのかもしれませんね）

ちなみにラビットとオウルのぬいぐるみはなく、プーさんたちの住む森のような場所で暮らしていたミルンが実際の動物にインスピレーションを受けて考え出したキャラクターだそうです。

2006年には原作誕生80周年を記念してさまざまなグッズやぬいぐるみが発売されました。
もちろんテディベアも。

「東京ディズニーリゾートのプーさん」

プーさんは東京ディズニーランド（以下ＴＤＬ）にしかいません（2011年4月現在）。
ＴＤＬには「プーさんとハニーハント」というアトラクションがあります。建物自体が大きなプーさんの絵本になっていて、読書中にプーさんの世界に入り込んでしまったかのような気分になります。
またクリスタルパレス・レストランでは「ディズニーキャラクターブレックファスト」といって、朝食を食べている最中にキャラクターが各テーブルを回って遊んでくれるというサービスがあるのですが、ここで登場するのがプーさんとその仲間たちです（2011年現在）。