なぜテディベアは高いのか
テディベアは高級なものが多く、かわいいけど気軽にコレクションはできないなあというのが本当のところです。
なぜこんなに高価なものが多いのか。
それにはいくつかの理由があります。
・使われている素材が高級である
テディベアに使われている布はモヘアやアルパカがほとんどです。
モヘアというのはアンゴラ山羊の毛を使った布で、アルパカは皆さんCMなどでおなじみのあのアルパカの毛を使った布です。
どちらも高級繊維です。
また手や足のひら(?)にはスエードや上質のフェルトが使われます。
・1つ1つが職人の手作りである
各ブランドにはプロの職人さんが所属しており、1体1体手で作られています。
なので全て顔が微妙に違っています。
そういう意味では全く同じテディベアというのは世界に1つとして存在しないのです。
・厳しく検品されている
作られたベアは厳しい検査を経ています。
例えばこれはシュタイフ社のダンボなのですが、よくご覧ください。
耳に変なボタンがついています。
シュタイフ社というのは自社製品の耳にタグをつけるのですが、タグをつけてもらえるのは検品で合格したテディベアだけです。
このダンボは検品時に合格できなかったので、タグがもらえなかったのです。
このようなベアは格安のお値段でB級品扱いとなるわけなのですが、いまだに穴の空くほど調べてみても一体このダンボのどこがアウトだったのかさっぱりわかりません。
それぐらい検査の目は厳しいということですね。
それにしてもどうしてそんなに高級素材でないとだめなのか、職人さんがせっせと作っているのかなと思う方もいらっしゃるでしょう。
欧米では昔から赤ちゃんが生まれると、初めてのそして一生のお友達としてテディベアを贈る習慣があるそうです。
このベアを「ファーストベア」と言います。
布が擦り切れボロッボロのアンティークベアをテディベア博物館などに行くと見ることができます。
このような一生のお友達であるためには、高いけれど持ちのよい高級素材で作られている必要があるのです。
またコレクションの対象としては高いですが、一生に1つのテディベアだとすれば妥当かもしれないですね。
ちなみに、実のところ赤ちゃん用に各ブランドから「ベビー用」ぬいぐるみが発売されています。
テディベアはしっかりした作りなのでぬいぐるみとしては固く、赤ちゃんには危険です。